2022年09月22日
セグメント配信とは、顧客の年代や性別、興味関心などの一定の条件を指定し、配信先を絞り込んでメール配信するものです。
ターゲット別に興味のある商品を紹介するなど、ニーズにマッチした情報を届けられるため、開封率やクリック率の向上が期待できます。
メルマガの効果を高める方法はさまざまありますが、そのなかの1つのやり方として『セグメント配信』があります。
そこで今回は『セグメント配信でメルマガの開封率・クリック率を改善!一斉配信との使い分けも』と題し、セグメント配信と一斉配信の違いや、使い方などについて、詳しく解説したいと思います。
目次
セグメント配信とは、特定の顧客に対して、ニーズにマッチした情報をメール配信する方法です。
年代や性別はもちろん、過去の購入商品やよく行く店舗など、さまざまな条件で顧客を絞り込めるため、効果的なメールマーケティングが実施できるのが特徴です。
先述したとおり、セグメント配信はニーズにマッチした情報をメール配信する方法です。
自分の興味関心、年代や性別に沿った内容がメルマガとして届くため、
「 これなら読んでみようかな 」
「 次からも読み続けてみようかな 」
と思ってもらいやすくなります。
Webサイトなどの利用頻度をもとに顧客を分類してみた例
このように、ニッチな情報を発信することで、開封率などのアップだけでなく、Webサイトへの再訪問や、商品の購入へつなげることができます。
ここまでセグメント配信が効果的であることをお伝えしましたが、一斉配信が良くないわけではありません。
重要なのは使い分けです。
一斉配信とは、メルマガ登録した不特定多数の顧客すべてに同じ内容のメルマガをメール配信するものです。
不特定多数にメルマガをメール配信するため、開封率などの数値が低い可能性があります。
しかし、属性問わず誰もが喜ぶであろう情報を、一斉配信すると開封率などはアップする場合があります。
一斉配信の場合は、メルマガ登録をしている顧客全員にメルマガをメール配信するため、汎用性の高い情報を発信すると良いでしょう。
例としては、決算セールで〇%オフや送料無料など、汎用性の高いサービスを一斉配信すると、開封率などの増加や、集客アップにつながる可能性があります。
これまでセグメント配信の概要と、一斉配信との違いをお伝えいたしましたが、どのようにターゲットを絞り込むのかイメージしづらい方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、かんたんにターゲットを絞り込むイメージを持っていただくために、弊社が提供するメール配信システム「コンビーズメールプラス」を例に、ターゲットを絞り込む過程を解説いたします。
ターゲットを絞り込むということは、絞り込むための上限が必要となります。
コンビーズメールプラスでは「属性」とよばれる、メールアドレス以外の情報をもとに絞り込んでいきます。
属性は、そのメールアドレスの所有者を説明する色々な情報のことです。
例えば、書店の場合、
など、細かな質問内容を追加することで、顧客の趣味嗜好を深く知ることができ、セグメント配信時に、さまざまな配信先グループを作ることができます。
属性取得の設定については、下記リンクを参照ください。
セグメント配信にも、メリットとデメリットがあります。
活用するうえで、両方の良し悪しを理解しておくと、より使いやすくなります。
まずはメリットについてです。
3点ほどあげてみますので、参考にしてみてください。
顧客の興味に合わせてメルマガの内容を作り、メール配信できるので、開封率やクリック率、反応率の増加が期待できます。
メンズとレディースのどちらもラインナップがあるブランドなら、自分に合ったコーディネートの提案が盛り込まれたメルマガを配信することで、顧客からもう一度サイトに戻ってきてもらえたり、そのまま購入につながったりすることもあります。
どのようなターゲットにむけて、どのようなアプローチを行うのかを計画し、最適な内容をメール配信することで、メルマガの効果が現れます。
顧客にとって興味がわくメルマガは、クリックや開封につながることを解説しました。
逆に自分にとって興味がないめるまが、メール配信の登録解除を行われる可能性が高まります。
ファッション業界を例にとると、実店舗での接客の場合は相手が見えているため、20代の顧客に60代のコーディネートを提案することはないでしょう。
しかし、メールマーケティングの中では起こりえることです。
そこで、メルマガというデジタルの中でも、セグメント配信でターゲティングを行い、ニーズにマッチした情報を届けるようにすれば配信する回数も減って、顧客もメルマガを受け取ること事態にネガティブな感情を持ちにくくなります。
この効果により、メール配信の登録解除を回避できる可能性が高まります。
セグメント配信では、ニーズに合わせた情報をメール配信するため、顧客にとっては、
「 有益な情報を適度に送ってくれる 」
とポジティブな感情を保てるため、より信頼関係が高まる可能性があります。
メールマーケティングは、顧客に最適な情報を提供し続けることによる、信頼関係の構築という側面も持ち合わせていると考えましょう。
これまで、セグメント配信のメリットを紹介してきました。
一方で、デメリットも少なからず存在しますので、メリットと合わせてどう乗り越えていくかを検討していきましょう。
セグメント配信では、特定の顧客にマッチした情報をメール配信します。
また、セグメントするための材料として、「属性」の設定が必要であることも解説してきました。
セグメントの材料としての「属性」は、登録やお申し込み、お問い合わせなどのフォームに添えられていることが多いので、今からメールアドレスを収集する場合はそれほど手間はかかりません。
しかしながら、メルマガの配信先リストは既に持っていて、顧客情報を別のシステムからダウンロードしなければならない時には、照合の時間とリストの再作成に時間がかかってしまいます。
属性をリストに取り込んだ後は、グループ作成を行うことになります。
例えば、
「東京都」に住んでいる「50代」の「女性」
など、属性を3軸で掛け合わせてグループを作成していくと、全てのパターンを網羅するためには、
「 47都道府県×6年代(10代~60代と仮定) × 2性別(ここでは男女の2パターンと仮定) 」
の564パターンあります。
もちろん全てを網羅する必要はなく、自社のターゲットとなる範囲で設定すればよいので、ここまでパターンが膨れ上がることはありませんが、属性とグループの数は大きく関係します。
自社のターゲットをしっかり見極めてから、グループを作成する必要があります。
ニーズの絞り込みをミスした状態でグループ作成してしまうと、的確な情報を送ることができなくなり、セグメント配信の効果が下がる可能性があります。
自社のターゲットではないグループを作成したことにより、セグメント配信する際にマッチする内容が見つからず、一定の層にはメルマガによるアプローチが行き届かず、結果としてメルマガ登録解除につながることもあります。
ここまでお読みいただいた方は、自社のターゲットに向けてセグメント配信するために必要な準備や、セグメント配信の良さや注意点を把握できたと思います。
ここでは実際のシチュエーションを交えて、セグメント配信の例をご紹介したいと思います。
メール配信システムを活用している会社が、大阪府にある百貨店の広報だったら、どのようなセグメント配信の施策を行うのかを見ていきます。
百貨店では、会員登録の際、どのような情報を求められるでしょうか。
メルマガの会員登録フォームを想像してみてください。
おおよそ、下記のような項目を尋ねられるのではないでしょうか。
会員登録時に必要となる情報
もちろん、あくまで仮定の話なので、もっと具体的に作成しても良いでしょう。
例えば、
「 家族構成(1~2人、3~4人…) 」
を選択させたり、
「 ブランド名など 」
をチェックボックス型で複数選択してもらうことで、より顧客の情報を知るのも良い方法です。
ここで大切なのは、不要な情報を尋ねないということです。
もし、何となく訪ねている項目や、何のために取得しているか分からない項目があるとすれば、フォームから削除してもよいでしょう。
ある程度メルマガの登録者数が集まったら、次は一定の条件で属性を絞り込み、特定の顧客にだけ情報を提供します。
この絞り込みの仮定を「セグメンテーション」と言います。
例えば、
30代女性をターゲットとした新作コスメが登場し、これを通販サイト(ECサイト)で購入してもらうよりも、
「 試供品などで、まず使用感を試してもらってから買ってほしい 」
と考えた場合、自然と絞り込まれる条件は、
「 大阪府在住、女性、30代、興味があるもの "コスメ" 」
となります。
メール配信の際、セグメント配信を行うためには、上記の絞り込み条件を登録しておくことが一般的です。
弊社が提供するコンビーズメールプラスの場合、詳しい設定方法は「配信先グループの管理について」を参照してください。
ここまでは、セグメント配信のうち、メール配信(メルマガ)を希望する顧客が登録フォームに入力した内容(個人情報)をもとに、その方にマッチした商品やサービスの情報を解説しました。
ここでは管理者側で顧客の顧客情報を追加して、よりニーズに合ったメール配信を行う方法をご紹介します。
小売業の場合、会員情報とひもづけて購入した商品や購入頻度などの情報を、データとして保存しているかと思います。
そのリスト内にある情報を活用して、読者リストをブラッシュアップさせることができます。
月の商品購入の回数を「30~21回はAランク」、「20~11回はBランク」、「10~1回はCランク」と振り分けたとします。
弊社が提供するコンビーズメールプラスで例えるなら、ラジオボタン型など択一形式の型を選び、先ほど振り分けた記号を入力して保存します。
このとき、顧客から顧客ランクの情報が見えないようにするために、表示設定を「表示しない」を選択します。
これでフォームは管理者側にだけ表示されるようになります。
購入回数による顧客ランク情報は、店舗側が持っている情報を店舗だけで管理したい情報であり、顧客に見せたくない情報となります。
そのような繊細な情報も、フォームに表示させずに属性の一つとして管理することで、より深いターゲティングが可能となります。
参考までに、設定手順の「表示設定について」をご覧いただけると分かりやすいかと思います。
ここでは、これまで解説してきたセグメント配信を続けてきた方向けに、セグメント配信を行ったにもかかわらず、効果が薄い場合の対処法について解説します。
セグメント配信を行っているのにもかかわらず、思ったより効果が得られないと感じた場合は、以下の4点を改善してみてください。
セグメント配信で改善すべき4点
もちろん、これはセグメント配信だけでなく、そのほかのメール配信方法にも言えることです。
改善方法については、以下のリンクで詳しく解説しています。
セグメントの設定を適切に実施しなかったことにより、配信する情報と受け手の期待が異なってしまった場合、顧客のアクセス意欲を失わせ、最悪の場合メルマガの登録を解除するという、逆効果になることも考えられます。
顧客の立場になって考えると、自分とは関係のない情報が多数送られてきたとしたら、そのメルマガに必要性を感じなくなり、必然的に読むのをやめ、メルマガの登録を解除してしまうといった行動を取ることになると思います。
セグメント配信は、配信したい情報と受け手の属性がマッチして初めて効果的に働く機能ですので、慎重に設定、運用することが求められます。
そうは言うものの、メール配信に慣れていない方が、最初からセグメント配信の設定を正しく行うことは非常にハードルが高い作業といえるでしょう。
コンビーズメールプラスでは、専門家による運用代行を実施しております。
セグメント設定が不安な方、運用が手間で工数削減したい方などは代行サービスを利用するのもひとつの手段です。
先ほどから記載している「開封率」「クリック率」「反応率」について、わからない方もいるかと思いますので、簡単ですが各効果測定について解説します。
また、セグメント配信後は効果測定を実施するのは、とても大切な作業です。
必ずメール配信後は効果を確認して、今後のメール配信の傾向と対策を立てましょう。
開封率
開封率とは、メール配信したメルマガの有効配信数(不配を除いた分)のうち、何通開けられたかを数字にしたものです。
クリック率
クリック率とは、有効配信数となったメルマガのうち、文章内にあるリンク(URL)が何回クリックされたかを数字にしたものです。
反応率
反応率とは、開封率やクリック率と違って、開封されたメルマガのうち、本文内にあるリンクが何回クリックされたかを数字にしたものです。
コンバージョン率
コンバージョン率とは、最終的な成果を数字にしたものです。メルマガの場合、よく設定されるコンバージョンは「申し込みや問い合わせ」のほか「アンケートの回答」「資料請求」「商品の購入」などがあげられます。
各効果測定に関しては、以下リンクで詳しく解説しています。
URLをクリックなどの効果測定ツールについてはこちら
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
日ごろからメルマガを一斉配信でメール配信していても、思った効果が得られないと感じたときは、セグメント配信をおすすめします。
セグメント配信は、「こういう情報が欲しい」と思う顧客に、適切に情報をメール配信できる方法なので、開封率、クリック率、反応率、コンバージョン率アップに役立ちます。
もちろん、一斉配信が悪いわけではなく、汎用性の高い情報は、メルマガ登録している顧客すべてにメール配信し、効果を高めることも大切です。
うまくセグメント配信と一斉配信を使い分けて、開封率、クリック率、反応率、コンバージョン率アップを目指しましょう。
以上、『セグメント配信でメルマガの開封率・クリック率を改善!一斉配信との使い分けも』でした。
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