2024年04月01日
Google社が提供するGmailはフリーメールサービスのため、多くのユーザーが活用しています。
パソコンやスマートフォンがインターネットに接続されている状態であれば、場所や時間を問わず、Webブラウザや専用アプリからメールの閲覧、送受信が可能です。
利便性の高さから個人、ビジネス問わず幅広く使われているGmailですが、たまにメールが届かない、迷惑メールにもないといったトラブルが発生します。
そこで今回は『2024年版・Gmailにメールが届かない、迷惑メールにもない!その原因と解決策』と題し、Gmailにメールが届かない原因や解決策について解説します。
目次
GmailとはGoogle社が提供する、フリーメールサービスです。
パソコンやスマートフォンがインターネットに接続されている限り、Webブラウザや専用アプリからメールの閲覧、送受信ができます。
また、Gmailアカウントを作成するとGmailだけでなく、Google社が提供するGoogleドライブやそのほか多彩な機能が使えるので、個人からビジネスまで幅広いシーンで活用が可能です。
メールのやりとりに欠かせないメーラーについてはこちら
Gmailで新着メールを確認するとき、届いてないうえに迷惑メールにもない、といったトラブルに遭遇したことがある人も多いかと思います。多くの場合、ヒューマンエラーかシステム上の問題の、2つが原因と考えられます。
Googleのセキュリティ対策により、受信したメールが迷惑メールと判断されると、Gmail内にある専用フォルダ「迷惑メール」に振り分けられる場合があります。
正当なメールであっても迷惑メール扱いになる場合があり、理由はさまざまです。その点に関しては後半の『【配信者側の原因】なぜ正当なメールが迷惑メール扱いになるのか』で詳しく説明します。
操作のミスにより本来、必要なメールを誤ってゴミ箱へ移動させていることもあります。特にスマートフォンのGmailアプリの場合、閲覧後に意図せずディスプレイに触れてしまうことで、ゴミ箱に移動させてしまっていることがあります。
操作ミスなどによりアーカイブ(保管)を行っている場合もあります。特にスマートフォンの専用アプリでは、メール一覧画面でスワイプするだけでメールはアーカイブされます。
Gmailは、無料で使えるオンラインストレージのGoogleドライブ内に、データ保存されます。ただし、無料で使用可能な容量は15GBが上限です。
そのため、メールのデータ以外にGoogleドキュメントやスプレッドシート、フォト、容量の大きい添付ファイルの送受信をしていると、容量を使い切ってしまう恐れがあります。
容量を使い切ると、当然ながらメールのデータの保存場所がなくなるため、受信されなくなってしまいます。
インターネットの通信環境が悪かったり、Gmailそのものが通信障害を起こしていると、メールを受信することができません。
Gmailの利用者の中には、フィルタ機能を使っている方もいるかと思います。
フィルタ機能は任意の条件を設定することで、条件に合致するメールを自動処理してくれるため、非常に便利です。一方で「メールがいったかわからない」という状況になってしまうことも少なくなく「メールが届いていない」と勘違いすることもあります。
メールを別アカウントへ転送するよう設定していると、Gmailの受信ボックスに表示されなくなってしまいます。
では、さきほど『【受信者側の原因】Gmailにメールが届かないのはなぜか』で紹介した問題点を解決するにはどうしたらよいのでしょうか。その対策方法を解説していきます。
専用フォルダの「迷惑メール」に移動したメールは、30日間は保存されます。
正当なメールなのに、誤って迷惑メール扱いになったメールを受信トレイに戻したい場合は、戻したいメールを選び、件名下部の「迷惑メールでないことを報告」を押すと、本当なら届くはずだった受信トレイに戻せます。
保存期間が経過すると自動で消えるので、こまめな確認が必要です。実際に悪質なメールが混ざっているので、正当なメールのみを選びましょう。
Gmail内にある「ゴミ箱」という項目をクリックすると、正当なメールを間違えて移動していないかをチェックすることができます。
メールの横にあるチェックボックスをクリックして、画面上部にあるフォルダのマーク(移動)を押すと「受信トレイ」を選択でき、これで戻すことができます。
ゴミ箱も専用フォルダの迷惑メール同様30日間保存されていますが、保存期間を経過すると自動で消えてしまうので、こまめに確認しましょう。
アーカイブに移動しているメールは、Gmail内にある「すべてのメール」という項目をクリックすると表示されて確認できます。
アーカイブから受信トレイに戻す場合は、メール横にあるチェックボックスをクリックして、画面上部にある「受信トレイに移動」を押して戻します。
Googleドライブの空き容量を確認したい場合、下記リンク先で確認が可能です。グラフで可視化されているので、どれだけ使用しているかが分かりやすいです。
Googleドライブの容量が不足している場合、ドライブ内の不要なデータやメールを消したり、有料プランに乗り換えたりして、メールの送受信ができるように容量を確保しましょう。
単純ではありますがインターネットに接続されていないと、メールは受信されません。
特にWi-Fiは身の回りの環境次第では電波が安定しないため、安定する所へ移るなどの対応が必要です。
また、スマートフォンのモバイルデータ通信がオフになっているとメールの受信ができないので、オンになっているか確認しましょう。
もう一つチェックしておくべきことは、機内モードです。機内モードを使っていると無線通信がすべてシャットアウト状態になるので、オン、オフのチェックをしておきましょう。
単純にGmailのサービスが一時的に停止している場合、メールの受信ができません。
正常に作動しているかどうかは「Google Workspace ステータス ダッシュボード 」で確認できます。ステータスによって、以下のように分類して表示してくれます。
フィルタ機能は自ら設定した条件に応じてアーカイブに移動させたり、メールそのものを削除することができます。
フィルタ機能により、メールが届いていないと勘違いすることもあるため、振り分ける条件を再検討し、管理しやすくしましょう。
転送を設定している場合「すべての設定を表示」をクリックし「メール転送とPOP/IMAP」を押すと確認できます。転送設定しているのであれば「メールを受信トレイに残す」を選ぶと、転送するメールを自身の受信トレイに残せます。
前述の『迷惑メール扱いになり専用フォルダに移っている』でも説明したとおり、Google側のセキュリティにより正当なメールでも、状況によっては迷惑メール扱いになる場合があります。
迷惑メール扱いになる原因は、以下のとおりです。
これらは配信者が考慮しなければいけないトラブルです。Gmailにメールが届かないのは、受信者だけの問題ではないことがわかります。
双方がトラブルを解決して、Gmailあてのメールが正しく届くようにしましょう。
さきほど『【配信者側の原因】なぜ正当なメールが迷惑メール扱いになるのか』で説明したとおり、迷惑メール扱いにならないようにするためにも、原因をひとつずつ解決する必要があります。
メールのタイトルや本文が不適切だと、迷惑メール扱いになる場合があります。メール作成時に気を付けなければいけないのは、主に4つです。
配信したいメールのタイトルと本文は、必ず記載しましょう。本文を画像のみで作成し、その画像を貼り付けたメールを送るのも控えましょう。
内容が不透明なまま配信すると、受信者は怪しいメールと判断してしまい未開封のまま放置したり、迷惑メールの専用フォルダへ移す可能性があります。
煽り文句を使いすぎると、迷惑メール扱いになる可能性があります。
「すぐにキャンペーンに申し込もう」や「すぐに稼げる」などの表現は、迷惑メールの表現と判断される可能性があるので、使うのは控えたほうがよいです。
また、迷惑メールを送り付けてくる業者がよく使う表現として、アダルト系や出会い系に出てくる単語も、迷惑メールとして判断する可能性があるので、本文を作成する際は慎重に行いましょう。
記号を使った飾り罫線を、よく目にするかと思います。「▼△▼△▼△▼△▼△▼△」など、▼や〇といった記号で作られた飾り罫線を使うと、迷惑メール扱いになる恐れがあります。そのため、使うのは控えるのをおすすめします。
文字のサイズや色変更を過剰に行うと、迷惑メールと判断される可能性があります。
そもそも装飾は特定の個所を注目させたい時に用います。装飾が過剰な本文は、読者の購読意欲を低下させることにもつながるため、メルマガの効果を高めるためにも、過度な文字の装飾にならないよう注意することをおすすめします。
セキュリティが低いサイトのリンク先、短縮したURlなどを使うと、迷惑メールと判断される可能性があります。アフィリエイトリンクも同様で、載せてしまうと不審なメールと思われてしまうので、掲載は控えましょう。
メールにたくさんの画像を貼り付けたり、容量の大きいファイルを添付すると、迷惑メールと判断される可能性があります。
画像を使用する場合はメールの全体の30%程度におさえて、ファイルは可能な限り添付しないことをおすすめします。
受信者が購読しているメールに必要性を感じなくなった際に、いつでも購読解除ができるようにしないといけません。購読解除ができる入力フォームのリンクや連絡先を掲載するのは、配信者の義務となっています。
購読解除ができない状態だったり、手間がかかるようにしていると、受信者は迷惑メールとして報告する可能性があるので、解除リンクや連絡先は必ず掲載しておきましょう。
不必要なまでの回数のメール配信、必要としない情報を配信し続けると、未読スルーされる恐れがあります。
読みたくなるような情報を掲載したり、適切な頻度のメール配信をしないと、いずれ迷惑メールと判断される可能性があるので、注意しましょう。
ヘッダFromを他社ドメインで設定するのは、そもそもなりすましメールになります。
自社のドメイン以外で設定すると、なりすましメールになるので絶対に行ってはいけません。特に自社ドメインを取得する前だからといって、自分のGmailアカウントのメールアドレスをFromに設定することも、なりすましに該当してしまうので気をつけましょう。
正当なメールが迷惑メールと誤認されないようにするためにも、認証技術のSPF( Sender Policy Framework )を設定することを推奨します。
また、正当な配信者から届いたメールであることを証明するために、DKIM( Domain Keys Identified Mail )も設定しておくことをおすすめします。
メルマガが迷惑メールになる原因と防止法、認証技術についてはこちら
DNSサーバを正しく設定する必要があります。
Aレコード、MXレコード、PTRレコード、TXTレコードなど、個々を正しく設定しないと迷惑メール扱いになる可能性があるので、ミスがないか確認しましょう。
タイトルや本文が正当なメールを配信していても、配信規模や頻度が正しく運用管理されていないと、自社のIPアドレスやドメインがブラックリスト(メールプロバイダ独自のリストやNPOが管理するもの)に登録されている恐れがあります。
ブラックリストに登録される原因は
ブラックリストに登録されると到達率が低下するので、正しいリストの運用を心がけましょう。
Gmailは迷惑メールの判断基準を厳しくしており、配信者はフリーメールを提供する企業が定めたガイドラインに対応したメール配信を行わないと違反になります。違反すると迷惑メールと判断される恐れがあるので、ガイドラインは定期的に確認して対応しましょう。
入力に誤りのあるメールアドレスや使用されていないメールアドレスなどへ、メール配信し続けていると、配信先のサーバに不正な動きをしていると判断されて、迷惑メール扱いになる恐れがあります。
メールの配信先リストが増加するたびに、こまめに無効なメールアドレスがないかを確認して、迷惑メール扱いにならないようにしましょう。
また、無効なメールアドレスを自動削除してくれる機能があるなら、積極的に利用することをおすすめします。
確実にメールを届ける方法についてはこちら
配信実績が低い状態のメールアドレスからメールを一斉配信すると、迷惑メール扱いになる可能性があります。
実績が高いか低いかはIPレピュテーションといわれており、配信元のIPアドレスをもとにして評価されます。
評価が低い状態で一斉配信をすると、悪質な業者と誤解される恐れがあるので、いきなり大規模なメール配信を行うのではなく、少しずつメール配信をして実績を積むことが大切です。
上記の『配信実績を積んでから一斉配信する』と同じですが、配信速度を高めに設定していると迷惑メール扱いになる可能性があります。
一度に大規模なメール配信を高速で行うと、メールプロバイダ側で一時的に受信拒否される場合もあるため、適度な速度で時間をかけて少しずつメール配信して、ブロックされるのを回避しましょう。
メール配信の効果を高めるためにも、全体への配信からセグメント配信(絞り込み配信)に切り替えていくことも効果的です。
セグメント配信と一斉配信の違いや、使い方などについてはこちら
最近、実在する企業や団体になりすました迷惑メール「なりすましメール」が増加傾向にあります。
正当なメールであっても、自社と酷似したメールアドレスを使用すると、迷惑メール扱いになる恐れがあります。そのため、自社と酷似したメールアドレスがないかは、よく確認しておきましょう。
メール配信するときに使用するメール配信システムのサーバが、共用サーバ(※)の場合も注意が必要です。
万全のセキュリティ対策を施していても、サーバ内に悪質な業者が存在すると、サーバの評価が下がる可能性があります。
評価が下がると、いくら自身が問題のないメール配信を行っていても、受信側で迷惑メール扱いとなって、専用フォルダに移動する可能性があります。
マナーを守りつつ運用しても、予想外のところで影響を受けることもあります。メール配信システムを選ぶ際は、徹底した対策を行っているところにしましょう。
※共用サーバとは?
メール配信システムは多数の配信サーバを所有しており、大規模なメールを分散させつつ配信していますが、メール配信システムの契約アカウント全体で共同利用しています。この仕組みを共用サーバといいます。
『ガイドラインに違反しない』でも説明したとおり、フリーメールを提供する企業が定めたガイドラインに違反すると迷惑メール扱いとなり、受信者へメールが届かなくなります。
特にGmailは判断基準が厳しくなっており、1日5,000件以上のGmailアカウントにメールを送る配信者を対象に2024年2月、ガイドライン変更を実施しています。
理由としては、迷惑メールであるなりすましメールが増加し被害が拡大していることから、Gmailアカウント利用者を守るためにも、変更されました。
ただ、1日5,000件未満の配信者であっても、対応しないといけない項目はあるので、メール配信を業務としている方は、基本的に対応したほうがよいでしょう。
ガイドライン変更により、対応しなければいけない項目は以下のとおりです。
といったようにガイドラインは変更されることがありますので、配信者はこまめにチェックして対応しないと、正当なメールが迷惑メール扱いになってしまいますので、注意しましょう。
ガイドライン変更の理由や対応すべきことなどについてはこちら
当社が提供するメール配信システム・Combz Mail PLUS(コンビーズメールプラス)では、利用者が発行したメルマガが、迷惑メール扱いにならないようにSPFとDKIMを導入しています。
また、DMARCは作成者署名(オプション機能)として使うことができるため、スムーズにGmailのガイドライン変更の対応も可能です。
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
Gmailにメールが届かないと思ったときは、だいたいの場合ヒューマンエラーかシステム上の不具合が原因です。
一つずつ原因を解決していけば、メールは届くようになります。また、届いていないと勘違いしているだけで、別の場所に移動していることにも気づくことができます。
また、受信側の原因だけでなく、配信側もメールが届くようにシステムに異常はないかや、ガイドラインに違反していないかなど、常にこまかく確認しましょう。
以上『2024年版・Gmailにメールが届かない、迷惑メールにもない!その原因と解決策』でした。
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