2022年10月06日
メルマガ配信企画や進行を担うなかで、集客(ユーザー集め)、配信数のアップは大切な作業のひとつです。しかし、集客と配信数アップばかりに注力していても、メルマガの内容を読まれていないと、コンバージョン数アップ(購入などの成果)につなげることはできません。
コンバージョン数アップにつなげるためにも、メルマガがどれだけのユーザーに読まれているかを知る必要があります。そこで役立つのが「開封率」という計測方法です。開封率とは、配信したメールのうち何人のユーザーがメルマガを開封したか、その割合を表したものです。
今回は『メルマガ開封率を上げる方法とは?開通率の効果測定も解説!』と題して、メルマガ開封率についてや開封率を上げる方法のほか、効果測定について解説します。
目次
メルマガ(メールマガジン)は、企業や団体と個人をつなぐコミュニケーションツールとしてだけでなく、マーケティングツールとして効果を発揮することで知られています。
ただし、メルマガを運用する際、読者数や配信数を増やすだけでは、思っているほど効果を期待できません。メルマガは読んでもらうことで行動を喚起し、結果としてコンバージョン(購入やお申し込み)につながることを目的としているため、まずは開封してもらう必要があります。
配信数に対する開封数の割合を「開封率」と呼びますが、開封率が低いということは、メルマガの内容を読んでもらえていないということです。これでは目標とするコンバージョン数(購入などの成果)アップにつながりません。
期待している効果を発揮するためには、読者数や配信数に加えて「開封率」を上げる必要があります。
ここでは、メルマガの開封率の説明と平均値、効果測定の方法について解説します。
まずは、メルマガの開封率についてイメージを膨らませてみましょう。開封率の概要や計算式、業界ごとの開封率の平均値について解説します。
メルマガの開封率とは、メール配信したメルマガの有効配信数(エラーを除いた実配信数)のなかから、何名が開封したかを数値化したものです。
開封率の計算方法は以下のとおりです。
メール開封数÷有効配信数×100=開封率(%)
開封率を測定すると、配信したメルマガのターゲットが適切だったかどうかの目安、メルマガに付けたタイトル(件名)の効果、メール配信を実施した時間帯や曜日が適切だったかどうかを、数値として確認することができます。
また、数値として確認できるということは、後に比較したり長期間での傾向を見るときにも役立ちます。
開封率について説明しましたが、開封率の増減をはかるためには基準が必要です。この段落では、メルマガの開封率の平均値について紹介します。
各業種の平均値は小数点以下を切り捨てて、概算にしています。また、平均値は情勢や環境の変化などによって変動します。
業種別 | 開封率(平均値) |
---|---|
農業・食品系 | 23~24% |
外食 | 20%前後 |
小売 | 12~19% |
医療・ヘルスケア | 21%前後 |
旅行・交通 | 20%弱 |
教育 | 21~23% |
金融 | 20~21% |
スポーツ | 23~24% |
芸術系 | 26%前後 |
製造業 | 20%前後 |
建設系 | 22%強 |
不動産 | 19%強 |
美容 | 16~17% |
保険 | 21%前後 |
コンサルティング | 19~20% |
ディスカウント・クーポン | 15%前後 |
メディア | 18~21% |
通信 | 20%前後 |
マーケティング・広告 | 17%前後 |
SNS・オンラインコミュニティ | 21%前後 |
ソフトウェア・Webアプリ | 17~21% |
趣味 | 28%前後 |
※コンビーズ独自調べ
メルマガ運用において、開封率は重要な指標の一つです。タイトルの付け方の改善にも役立ちますし、継続したデータによる傾向から、配信日時の目安を決めるのにも役立ちます。
開封率を測定するためには、2つの方法があります。それは「Googleアナリティクス」と「メール配信システム内のレポート機能」です。ここでは、開封率の測定方法として、上記2点について解説します。
まずは、「Googleアナリティクス」を用いた測定方法を紹介していきます。
Googleアナリティクスは、Googleが無料で提供する「アクセス解析ツール」です。こちらのツールはSEO等の解析だけでなく、メルマガ開封率やサイト内リンクのクリック率まで解析することが可能です。
クリック率の向上を実現に向けて取り組みたい具体的な施策についてはこちら
Googleアナリティクスの登録方法は、本記事の趣旨から逸脱するため、今回は省略しています。こちらの詳細は、以下リンクを参考にしてください。
ここからは、Googleアナリティクス登録後の具体的な測定方法を解説していきます。
測定方法は、次の8ステップで行います。
以上8つが、Googleアナリティクスを用いた開封率の測定方法です。
2つ目は、「メール配信サービス内のレポート機能」を用いた測定方法を紹介します。さきほどの解説にもありましたが、Googleアナリティクスを用いた開封率の分析は、複雑なプロセスを必要とします。そのため、HTML等のソースコードやSEO解析に馴染みのない方には、分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなソースコードや解析ツールの使用に不安がある方に推奨するのは、「メール配信サービス内のレポート機能」です。コンビーズメールプラスは、レポート機能の1つである「開封率測定」機能を搭載しています。
こちらの機能で、メールが読まれた数から開封率までの測定から誰がいつ開封したかの解析も担うことができます。つまり、上記のような複雑なプロセスに求められるソースコードや解析ツールへの知識は必要ありません。そのため、開封率の測定及び測定結果を用いたメルマガ内のコンテンツ改善に注力することができます。
ここまで、メルマガ開封率の必要性と、開封率の効果測定の方法について紹介しました。
先述したとおり開封率を測定すると、ターゲティング、タイトルの効果やメール配信した日時が適正だったかを確認することができます。つまりは、メルマガの開封率を上げるためには、この3つをブラッシュアップするのが必要だということがわかります。
メルマガの開封率を上げるためには、ターゲットをしっかりと選定し、メルマガの内容と対象者がマッチしているかも重要です。
ターゲットを大まかに選定するよりも、細分化した方がメルマガの開封率は高まります。例でいうと、女性、男性と性別の区切りだけでなく、女性、20代、会社員というように、細かく分けて、各属性に合ったメルマガをメール配信するといった具合です。
ターゲット選定例
例えば、コア・ターゲットが20代女性である場合、20代女性に取り入れやすいパステルカラーであることを踏まえ、10代の女性に配信するのも効果的です。
想定通り、20代の読者が開封率の半数を占めたが、30代以上の女性による開封も多かった。次回の配信では、30代以上の女性に「大人の女性」らしさを提案するメールを送ってみよう。
仕事をしている人にメルマガを配信する時間帯
帰宅中のメールチェック時に「仕事帰りに寄ろう」という気持ちにさせるため、木曜日の 17:00に配信しよう。
金曜日の晩や土曜日の昼~夜にかけて開封している読者が多かった。 木曜日の配信では他のメールに埋もれてしまう可能性があるため、 土曜日の午前中に配信してみよう。
購買意欲につながる心理効果
同世代のスタッフによるおすすめコーディネート(シンプル・柄)の写真と商品URLを挿入することで、オンライン購入時の購買意欲をかき立てよう。
商品を単発で紹介した前回よりも、コーディネート写真を多く入れることでクリック率が上がっていた。また、1点買いだけではなく、複数商品への購入へとつながった。引き続き、コーディネートの提案をするようなメールを配信しよう。
的確にターゲティングをして、メルマガをメール配信したい場合は、セグメント配信が有効に働きます。セグメント配信とは、特定のユーザーに対し、ニーズにあった商品やサービスに関する情報を送る方法です。
メセグメント配信と一斉配信の違いや、使い方についてはこちら
ユーザーがよくメルマガを開封する可能性がある、曜日や時間帯を把握することも重要です。
理由としては、学生、主婦(主夫)、有職者の生活サイクルはそれぞれ異なるため、メルマガを読む余裕がある日時を見極めてメール配信する方が、開封率が高まる可能性があるからです。
例えば、主婦層向けのメルマガを運営する際は、平日の昼過ぎに配信する方法があげられます。
メルマガの配信時間を見直すうえで押さえておきたいポイントについてはこちら
どの曜日や時間帯に配信を行うと良いタイミングについてはこちら
ユーザーがメーラー(OutlookやGmailなど)を開いて、1番最初に目に入るのが「タイトル」です。開封率を上げるためには、タイトルも工夫する必要があります。
理由としては、ユーザーの手元には日々たくさんのメールが送信されてくるため、素早く確認して、自身が必要なメールだけを見る可能性があるためです。そのため、できるだけ「思わず開いてしまう」ような、インパクトのあるタイトルを付ける必要があります。
作り方のコツとしては、長くても30文字前後にタイトルはおさえ、冒頭10文字~15文字に重要な情報を入れることです。人間が瞬時に認識できる文字数が13文字~15文字程度といわれているため、このような工夫が必要となります。
読者が開封したくなるタイトルの作り方のコツや効果測定などについてはこちら
メールの性質上、正規のメルマガであっても迷惑メール扱いとなり、ユーザーの手元に届かないときがあります。少しでも迷惑メールに振り分けられないためにも、2つの対策について紹介します。
メルマガを作成するうえで、事前に気をつけるべきポイントがあります。
せっかく、伝えたい文章で目どまりするようなメール件名にしても迷惑メールフォルダに振り分けられてっしまっては元も子もありませんので、主に下記の内容を意識すると良いでしょう。
迷惑メールフォルダ対策
当たり前のように見えますが、メールを受け取った方が迷惑メール通報を実施する可能性もありますので、常に読者の立場に立った読みやすいメールを作成することが重要です。
メールマガジン配信システムの多くは、配信するためのサーバーを利用者全体で共用している場合がほとんどです。
しかし、中には「専用サーバー配信」というオプションを設けているところもあります。
このオプションを利用すると、共同利用しているサーバー群を使わず自分の配信のためだけに使えるサーバーを別に用意してもらえるので、他の利用者の影響を受けません。
専用サーバー配信の構図
自社でサーバーを用意するのではなく、配信スタンド側でサーバーを用意してくれるところが多いようです。
専用サーバー配信については、下記の記事に詳しく説明しておりますので、併せて参考にしてみてください。
専用サーバー配信について詳しく知りたい場合はこちら
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
メルマガはただメール配信しただけでは、コンバージョン数アップにつながりません。メルマガ開封率をしっかり調べて、どれだけのユーザーが内容を読んだかを知る必要があります。
開封率が低い場合は内容に魅力を感じていない、高ければ魅力を感じているといった効果を見える化することができます。本記事で紹介した、効果測定やメール配信の方法を実践すれば、メルマガの開封率は上がる可能性がありますので、ぜひ、参考にしてください。
以上、『メルマガ開封率を上げる方法とは?開封率の効果測定も解説!』でした。
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コンビーズのサービスをご紹介していただくと、あなたも紹介者さんもおトク
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